ヨーハヤサカエクスペリメント

ここでは早坂葉が書いた文章をいろいろ読むことができます。

8/7 - ハイラル滞在記

あまりにもゼルダをやりすぎてしまうので

ハイラルへ行くのは1日に1時間だけと決めた

クローン

 平原外れの馬宿へ戻ってユーグレナにまたがり、南東へと向かう。

ユーグレナ号。なつき度がMAXになった。

 南方のフィローネ地方に横笛奏者の少年がいるとの情報を得て、緑色の馬にまたがって街道を疾駆する。しかし勢いがつきすぎて、道を間違えて東に行きすぎてしまう。短くはない距離を無駄に走ってしまった。いや、無駄ではない。普段の私ならゲームをしている時に道を間違えたら機嫌が悪くなっていたかもしれないが、私はハイラルの景色を眺めることを楽しみにこのゲームをしているのだと思えばそこまで腹も立たない。だが少しだけムカついたので腹いせにゴブリンどもの集落を燃やした。

燃え盛るゴブリンの集落とゴーレムたち。

 しかし天網恢々疎にして漏らさず。ゴブリンを焼き尽くす私の背後から第三勢力のゴーレムが乱入し混戦状態になった。這う這うの体で一度は逃げ出したものの街道を駆け下る途中で「奴ら……許せん!」と踵を返して、火のついた矢を射かけた。書いていて思ったが、やっていることがいちいち三国志演義の武将じみている。私は敵に火をつけるのが好きだ。

 

 その後、人助けをしつつ南下し、ハイリア大橋を渡るときにデカいキングギドラのような生物に蹴散らされて橋の下に落下するなどしつつもどうにか目的地である高原の馬宿に辿り着いた。

 この付近に横笛奏者の少年がいるらしい。ただ、結果から言えば今日中には横笛奏者は見つからなかった。

 高原の馬宿付近で起こった出来事は主に以下のようなことだ。

 

・井戸の底へ行く。

・野生馬を捕まえる。

・海賊船を討伐する。

 

 井戸の底にはハナアブの幼虫に似た気持ち悪い魔物が巣食っており、それを討伐すると宝箱から見たことのないアイテムが出てきた。

小学校の頃、初めてハナアブの幼虫を見つけた幼馴染の女の子が
正体不明のこの生き物を「キモス」と名付けていたのを思い出した

強いことしか書いていない。

 しかし私は知っている。こういうアイテムはだいたい重大な欠陥を抱えているものだ。そうは思いつつも、少しだけ心躍らせつつ槍の穂先にこのアイテムを装着した。井戸を脱出し、しばらく走って見かけた黒ゴブリンを槍で突いてみると、目の前のゴブリンが異次元に飲み込まれるように消えた。これはすごい。とんでもない武器だ。このまま魔王の根城まで突撃だ!どこにあるのか知らないが。

 と思ったら、槍の穂先につけた最強の素材も消えていた。ゴブリンと同時に対消滅していたのだ。これが代償である。はいはい、やっぱりねという感じではあったが一瞬ワクワクさせてくれたのは良かった。

 

 その後、パラセールで滑空していると、眼下に他の馬達に混じって草を食むユーグレナを発見。急降下して跨ると突然暴れ出した。死角から背中に飛び乗られたらそりゃあ驚くだろうという話ではあるが、ちょっとメタ的なことを言ってしまうと、飛び乗った時に驚くのは野生馬だけなのである。

 

 ここで初めて気がついたが、私がまたがったのはユーグレナではなく彼(彼女?)に瓜二つの別の馬だったのである。馬宿に戻ってユーグレナと見比べてみたが、鞍と手綱がついている以外には全く違いがない。ほとんど分身だ。これはもはやクローンだ。ユーグレナ*1細胞分裂したのだ。

 

名前はユーグレナ2とした。

ほら、このりんごをお食べ。
新入りの後ろからユーグレナがじっとりとした眼差しを送る。

 ちなみに、この記事を書いていて初めて気づいたのだが、(当然のことではあるが)野生馬には蹄鉄がついていないが、飼っている馬には蹄鉄がついている。馬宿に預けると馬に蹄鉄がつく!私が気づいていないだけで、このようなディティールへのこだわりが無数に散りばめられているのかと思うと、頭の奥の方がひやりとするような感覚がある。

 

 海賊船を討伐した件は割愛するが、やはり火を放ったことだけを記しておく。

*1:今更だがユーグレナとはミドリムシのことである