渦
ダンス・演劇・朗読・音楽のアラカルト公演「渦」に出演します。
全体では四つの演目が行われ、それぞれが全く異なる毛色のものになっています。私はダンサーの足達香澄さん、加賀谷葵さん、短歌を詠むフジワラマリさんと共に作品を作ります。私の担当は音全般です。
今回、葵さんにお声がけいただいて参加することになりました。共演する三人の活動はSNSなどでこっそりと見て知っていたし、BAZARのパフォーマンスやマリさんの展示も実際に見に行く機会は過去にあったのですが、お話ししたことはありませんでした。急に舞い込んできたお誘いによって「どこかで作品を作ってる人」が「一緒に作品を作る人」に一瞬にして変わってしまうのは、とても不思議なことです。美大にいて作品を作っているときには、このスピード感で共作が決まるというのはなかなか起こらないことでした。一緒に公演を作っていく中で、即興が重要な要素として、すばらしい面白みとして、そして分厚い壁として私の前に現れるのですが、この即興性は私にお話が舞い込んでくるその瞬間に既に働いていたのだろうと思います。本当に偶発的に、私はこの渦に巻き込まれるようになったような気がしているのです。
喜んでご一緒させていただくと決めたものの、こうした公演に出演すること、演目を作っていくということ自体が初めてのことで、正直、どのように参加していけばよいものか戸惑いました。公演が近づきつつある今でもその思いはありますが、何度かのセッションを経て徐々に「参加できてるな」と思うようになりました。毎度、口では「なんでもやるっす」とか言っているのだけれど、本当のところは即興で音を奏でる役回りというのは怖くてしょうがない。なぜなら全然基礎ができてないからです。けれど、これも毎度のことですが、やっているうちに緊張や恐ろしさで忘れていた楽しみが起き上がって、最後はそいつだけが残ることになるのです。昨日もセッションをしたのですが、そのときも全くその通りだったなと思います。頭で色々と考えていたことを置き去りにして、その瞬間をつくることに専念したときのほうがなんかよくなる。いつもそうなるのであればもっと早く楽しんでしまえばよかった、と思うのですが、そうもいかない。私は何が起こっているのか、今はちっともわかりません。
私はまだ始めたてで、こういうぎこちなさの中にある純粋な喜びを原動力にしてパフォーマンスをしているように思います。いつかこういうぎこちなさは失われて、洗練された技術と身振りが体得されうるのかもしれません。早くそうなってほしいなと思いつつも、今この瞬間のぎこちなさのことも楽しんでやるか、という思いも生じつつあるのはちょっと成長かなと思います。
余談
昨日葵さんに「葉くんブログ始めたよね、渦のアカウントで紹介していい?」と尋ねられたのですが、その時点でここには「ハイラル滞在記」という記事しか存在しておらず、流石にイカンと思って、急遽真面目な告知文を書くことにしました。尻に火がつかないと何もしないタイプなのでよくない。マジで。
以下は公演の詳細情報です。リンクから公式SNSと予約フォームに飛べます。
公演情報
公演「渦」
▪️日時
8月26日(土)
14:00〜/18:00〜
※それぞれ30分前開場
▪️出演
渡部悠 / 演劇ユニットRHマイナス6/ 田中太郎 aka 犬dogg × 小野地瞳 / 安達香澄 × 加賀谷葵 × 早坂葉 × フジワラマリ
▪️入場料
1,500円(税込)
▪️会場
ココラボラトリー
■チケット購入方法
↓以下のリンクよりご予約お願いします↓
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〈STAFF〉
▪️照明・音響
今野仁
▪️「演劇ユニットRHマイナス6」制作チーム
脚本/今野仁
楽曲制作/江畑邦彦
スタッフ/伊藤重喜、横山和彦、赤須貴子
〈主催〉
加賀谷葵
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◆お問い合わせ先
080-5575-7642
aoikagaya93@gmail.com (加賀谷)